調理師・シェフ

調理師を辞めたい!辞める理由は?後悔しないために退職前に考えるべきことは

調理師を辞めたい。
退職を考えている人の中には、みんながどんな理由で辞めているのか気になります人もいますよね。

今回は調理師を辞める理由を知りたい人、必見!

なぜ調理師を辞めるのか。
辞めたことを後悔しないために、退職前に考えておくべきことは何か。

良い職場に出会うための転職のコツと一緒に紹介していきます。

調理師・料理人を辞める理由

「調理師を辞めた」または「調理師を辞めたい」と言っている人には、いくつもの共通した理由があります。

  1. 身体的・体力的にキツイ
  2. 精神的な負担
  3. 給料が他の業種に比べて低い
  4. 家庭のため
  5. 結婚・出産などのタイミング
  6. 労働時間が長い
  7. 休日が不規則、連休が取れない
  8. 年功序列や体育会系のノリで、上司や先輩が怖い
  9. 飲食業界に疲れた
  10. 調理師資格が役に立たない
  11. 自分が調理師・料理人に向いていないと感じた

20代、30代の若手調理師の中には、飲食業界とは違う他業種に転職してしまう人も少なくありません。
なぜ今まで専門学校などで学んできたことや培ってきたキャリアを捨ててまで、他業種に転職してしまうのか。
それぞれの退職理由について、詳しく見ていきましょう。

身体的・体力的にキツイ

調理師の仕事は体が資本であるため、体力がないと続けることができない仕事です。
毎日長時間での立ち仕事に加えて、手元を見ながらの業務が多いので首や肩を痛めたり、重い調理器具や食材の運搬で腰を痛めてしまう人がとても多くいます。
1日の労働時間が長く、座っている暇もほとんどありません。

またキッチン内は調理中は蒸し暑く、忙しい時間帯であるランチタイムやディナータイムは休憩が取れないので汗はかきっぱなし。
夏場は熱中症で倒れてしまう人も出てしまうほどの過酷さです。
身体的・体力的の負担が強いため、体調を崩してしまう人も少なくありません。

精神的な負担

調理師は1日12時間以上働くことが常態化している職場もあり、メンタル面での強さも必要です。
1日の半分以上を職場で過ごすだけではなく、キッチンという限られた職場で、毎日同じ人に囲まれていることを苦痛に感じる人もいます。

また調理師は働いている時間はずっと料理に携わるので、「料理が好き」というだけでは長く続けられない仕事です。
「技術を身に付けたい」「将来は独立したい」など、強い目標がないと続けにくい仕事ともいえます。

給料が他の業種に比べて低い

調理師の給料は、仕事内容の割には決して高くはありません。
何年も続いているベテラン調理師や、個人店のオーナー、ホテルのシェフともなれば高い給料をもらえますが、新人の駆け出しや中堅の調理師にとっては、自分の生活費でいっぱいいっぱい。
経済的も厳しい仕事といえます。
しかし学校給食や病院食、介護食などを作る調理師は、比較的給料には恵まれており、労働条件も悪くはありません。

家庭のため

先述の通り、調理師は給料は高くはありません
そのため家族を養うために、転職を決意する人も多いです。
調理の技術を活かして比較的安定している学校給食や病院、介護施設に転職する調理師もいれば、まったく違う業種に転職する人もいます。

また調理師は一般企業とは違って、土日祝日やゴールデンウィーク、年末年始の休みが取りにくい職種です。
子供や家族との時間が取れないことを理由に、サラリーマンに転職する人もいます。

結婚・出産などのタイミング

特に女性の調理師は、結婚や妊娠・出産のタイミングで調理業界から退職する人がとても多いです。
料理だけではなく、パティシエやブーランジェでも同じことが起こっています。
体力仕事が中心である調理師の仕事は、妊娠中の女性にとっては仕事が負担になるため続けることがとても難しいです。

また男性が大半を占める職場も多いため、産休・育休が取りにくいという一面もあります。
法律上の制度は整っていても、現場では思うように取れないのが現状です。
やむを得ず退職し、その後異業種で社会復帰する女性調理師がたくさんいます。

労働時間が長い

調理師は労働時間が長いため、耐えられなくなる人も多くいます。
入社してすぐは仕事を覚えるために早めに出勤するように指示されることも多く、逆に遅くまで残るように言われる場合も。

残業代は支払われるものの、もともとの給料もそれほど高くないのでメリットもない。
長時間労働により、身体的・精神的に体を壊して退職に追い込まれてしまうことがあります。

休日が不規則、連休が取れない

土日や祝日、連休のときは飲食店にとって稼ぎ時。
そのため普段よりもお店が忙しくなるので、調理師が週末に休みを取ることは難しいと言えます
学校や保育園などの給食関係の職場は、土日祝日は休みを取りやすいですが、病院や介護施設は調理師の人数が少なければ連休を取りにくい職場もあります。

飲食店に限らず調理師は平日が休みになることが多い職業なので、なかなか家族や恋人、友達と過ごす時間を作ることができません。
決まった曜日に固定で休んだり、土日や連休を作るために異業種に転職する調理師もいます。

年功序列や体育会系のノリで、上司や先輩が怖い

調理師の世界には、まだまだ年功序列や体育会系のノリが残っている職場がたくさんあります。
上司や先輩によっては「自分も昔はそういった環境で育てられたから」という理不尽な理由で、暴力をふるってくる人もいます。
パワハラやセクハラを平気な顔でしてくるので、やられた方としてはたまったものではありませんよね。

また悪い労働環境では下働きばかりで調理の技術もなかなか身に付きませんし、出世するのにも時間がかかります。
昔ながらの年功序列や体育会系の悪ノリに付いていけず、別の飲食店で働いたり、調理師に見切りをつける人も多いです。

飲食業界に疲れた

調理は好きでも調理業界という特殊な環境に疲弊して、他業種に転職する人も少なくありません。
良い労働環境を求めて就職活動をしても、なかなか納得のいく働き方ができるお店が少ないことや、労働条件のいいお店が見つからないといった理由で飲食業界から去る人もいます。
特に、女性の調理師や若手調理師には多い転職理由です。

調理師で転職できたとしても、今までの経歴を適正に評価されず、理不尽な仕事をさせられたり、給料が今までの手取りよりも下がるということもあるので、あまり飲食業界での転職にいいイメージがない人がいるのも事実です。
調理師としての腕前があるにも関わらず、調理業全体に対する不信感から転職をする人も後を絶ちません。

調理師資格が役に立たない

調理師の資格は専門学校を卒業すれば取得できるだけではなく、実際に飲食店や調理業務で経験を積んで勉強することで取得することが可能です。
つまり比較的簡単に誰でも取れる資格でもあるので、持っていなくても飲食店で働くうえでは問題ありません。

むしろ資格があるかどうかよりも、実際の調理技術が問われるケースが多いので、新卒の調理師よりも現場での生え抜きの人の方が重宝される現場もあります。

自分が調理師・料理人に向いていないと感じた

「料理が好き」と「調理師としての仕事が向いている」かどうかは別問題です。
調理師はお客様に料理を提供する仕事なので、家庭での調理とは全く異なります。
常に料理のクオリティーを一定に保つだけではなく、技術面の向上や衛生面での細心の注意が必要です。

毎日同じ業務の繰り返しになる調理師としての仕事を実際にやってみて、「料理は好きだけど、調理師としては向いていない」と転職を決意する人もいます。
実際に「自分が調理師に向いていない」という理由で転職をする人は、調理業界で働き始めて3年以内の若い人に多く、思い切った転職がしやすいのが特徴です。

また調理業界を経験したことで、「他にやりたい仕事が見つかった」という前向きな理由で退職を決める人もいます。

調理師・料理人を辞める前に考えるべきこと

他業種への転職は、とても勇気がいることです。
転職活動を計画的に行わないと、すぐに仕事が見つかる保証はどこにもありません。
調理師を辞める前に考えるべきことを紹介します。

調理師を辞める理由は何か

「調理師を辞めたい」と職場の人に相談したり、身内に話すと「なんで?」「どうして?」と驚かれる場合もあります。
それだけ調理師という仕事は「専門性が高い」と感じている人が多いということです。

まずはあなたの中で、人に話す前に調理業界から去ろうとしている理由をよく考えてみましょう。
調理師を辞めたい理由が、実は職場を変えるだけで解決する問題かもしれません。
勢いで退職せず、1度辞めたい理由を振り返ってみましょう。

労働条件が不満

今の職場の労働条件に不満がある場合は、調理業界から去る必要がない場合があります。
地道な転職活動やリサーチで、良い労働条件での調理師としての仕事が必ず見つけられます。

たしかに飲食関係の仕事は、まだまだブラックと呼ばれる会社やお店が多いのが現状です。
しかし近年の働き方改革により改善してきているので、特に大手企業はすでに改善のために手を加えています。
それだけではなく調理師不足と言われる現在、他の業種のように休みを取りやすくしたり、給料も大幅にアップしているところも目立ちます

調理師としての労働条件のみが転職理由である場合は、まずは調理業界での転職活動をおすすめします。

調理師は1度辞めたら「ブランク」と見なされる場合もある

1度は調理師を辞めてまったく違う業種で働いてみたものの、「やっぱり料理の仕事がしたい」と調理師に復帰する人も少なくありません。
そして調理師として復帰した人たちは、「調理師を続けておくべきだった」と後悔している人がたくさんいます。

調理業界は、経験年数が重要視される世界です。
1年2年という短い期間であってもブランクがあるのとないのとでは、経歴のもの評価は大きく左右されます。

まだ調理師を辞めるかどうか悩んでいるのであれば、ぜひ続けてみませんか。
今はつらくても、調理師は「続ける」ことで必ず有利になる仕事です。

身体的に影響が出ている

調理師の仕事は続けたいけど、長時間労働などの影響で身体的に不調な場合は「休職する」という手段があります。
就労規則や働いている期間にもよりますが、長期的に休むことが可能です。

まずは今の会社でしっかりと休みを取りましょう。
また休職後に転職したとしても、次の就職先には休職していたことがばれてしまう可能性は低いです。

他業種へ転職するための手段

調理師を辞めて他業種へ転職する場合、今までの調理師としての経歴は重視されない可能性がかなり高いです。
そのため、あなたが「この業界で働きたい」と思っても未経験扱いとなるので、転職では不利となります。

調理師免許と関わりのない業種への転職を考えている場合は、まずはあなたの強みとなる資格の取得をおすすめします。
働きながらの勉強は厳しいかもしれませんが、次のステップへ進むための踏ん張りどころ。
通信教育などを利用して、資格の勉強を進めましょう。

また、失業保険をもらいながら職業訓練校へ通うという選択肢もあります
資格取得のための勉強時間は確保されますが、社会経験にもブランクが生じるというデメリットもあります。

どのような方法で転職活動を進めるか、調理師を辞めた後の計画もきちんと立てておきましょう。

調理師を諦めきれない場合、どうやって良い職場を探すのか

料理を作ることは好き。
調理師としての仕事は続けたい。
だけど、今の労働条件や職場環境は、もう限界。
そんなあなたが「良い職場」と出会うためのコツを紹介します。

調理師で労働条件の良い職場

同じ調理師の仕事であっても、労働条件の良い職場はあります。
労働条件の良い職場は、以下の5つが挙げられます。

  • 大手チェーン店
  • 学校給食(保育園含む)
  • 病院
  • 介護福祉施設
  • 社員食堂

いくつものお店を展開しているレストランやカフェなどの大手チェーン店であれば、勤務体制がシフト制であることが多く、社員の労働時間や休日日数もしっかり守られているところが多くなります

学校や保育園での給食を作る施設では労働時間が毎日決まっているし、特に学校給食では土日・祝日が休みの週休二日制、長期休暇も取れるという好待遇の労働条件です。
(ただし長期休暇中は給料が支払われなかったり、他の月給を減らしてカバーするので事前に確認は必要です)

病院や介護福祉施設は朝食の提供があるので早朝勤務がありますが、調理師に対する保証はしっかりとされています。
ほかの業種で働いている人もいるので、差別的なことはありません。
また糖尿病食や高血圧食などの治療食や特別食の知識なども必要となるので、職場によっては手当てを付けてくれるところもあります。

社員食堂での調理師も営業時間が決まっているので、極端な長時間労働を避けることが可能です。

労働条件重視なら避けるべき職場

調理師の中でも、

  • 将来は独立して自分の店を持ちたい
  • 守られた労働条件の中で好きな調理に携わりたい

など希望の働き方があるはずです。

「守られた労働条件で働きたい」という人が避けるべき職場は「個人店」です。
個人店は経費などの都合で調理師の人数が少ないために負担がかかりやすく、どうしても長時間労働になりやすいお店が多いです。

しかし、将来独立したい人や技術をしっかりと学びたい人にとっては、個人店はうってつけの職場です
経営のノウハウや利益の出し方、集客方法や単価の決め方といったお店の運営方法から、お店が生き残るための調理技術まですべて学ぶことができます。

経営者であるオーナーシェフとの距離が近いため、迷ったり分からないことがあればすぐに聞けるというメリットも個人店ならではです。

転職するときの良い職場の探し方とは

調理師として転職したい場合

調理師として転職したい場合におすすめなのは、調理師や飲食店専門の転職サイトです。
調理師の求人は、一般の転職エージェントではあまり扱えない事情があります。
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調理師を辞める理由や退職前に考えておくべきこと

今回は調理師を辞める理由や退職前に考えておくべきこと、今よりも良い条件で働ける職場探しのコツを紹介しました。

調理師の仕事はたしかに厳しい世界ですが、とてもやりがいのある、技術が求められる職業です。
労働条件が悪いところがまだ多いのが現状ですが、今まで培ってきた技術や努力が無くなってしまうのも、とてももったいないことです。

まだ調理師として働きたい、将来は独立したいなど目標がある方は、ぜひ今よりも良い環境での転職をおすすめします。
また調理師の仕事を辞める選択をした方にとっても、今よりもっと良い職場に巡り合えるよう、就職活動のコツをつかんで次のステップに進んでいきましょう!