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60代以上のシニア世代で働いている人はどれくらいいるの?
総務省によると、高齢者の就業率は平成の時代になってから年々右上がりになっています。
平成28年時点では約770万人になっており、これは全就業者のうち約12%を占め、およそ10人に1人が60才以上であるという計算になります。
令和に入った今では、今後さらにシニア世代の働く人の割合は増加していくと言われています。
また大和ネクスト銀行が2017年に、60才から79才の働くシニア世代の男女1000人を対象にアンケートを行ったところ、シニア世代は1週間あたり4.3日、1日あたり6.3時間働いているという統計結果が出ています。
シニア世代は時間に余裕があるため、働いている人はアルバイト・パートに充てている時間が多いことが分かります。
60代以上のシニア世代が働いている仕事内容
60代以上のシニア世代の仕事は、どのような内容なのでしょうか。
仕事内容は軽作業、今までの社会経験で培われたスキルを活かしたものが多いです。
最近では、60代以上の女性が主婦時代で身に付けた家事力を生かして、「家事代行」をしていることも注目されていますね。
男性は、現役で働いていた会社や職場で再雇用されるパターンが多いですが、退職後も住んでいる地域で経験を活かして似た仕事をしたり、今までできなかった趣味を仕事にしてみたりと多様な働き方をしています。
60代以上でも働いている方が働き始めたキッカケとして、「社会とのつながりを持ちたい」という方が非常に多いため、金銭目的よりも「人と人との関わり」を重視する傾向が強いです。
そのため、給与が高い重労働よりも、細く長く続けられる軽作業のアルバイト・パートが人気があります。
「老後の生活資金が心配だから」という理由で働く方も、近年増加傾向にあります。
年金だけでは生活が破綻する可能性がある現代ならではの理由でもありますが、「せめて葬式代は用意しておきたい」「セカンドライフを満喫できるように」といった理由も目立っています。
いまの60代は健康でパワフルな人が多いことに加え、働き方も多様化しているので、生涯現役でいることを選択肢のひとつとして働き続ける方も大勢います。
60代以上のシニア世代に人気のある仕事とは
60代以上の方に人気のある仕事は、大きく分けて4パターンあります。
- 過去にしていた仕事の経験を活かせる仕事
- 持っている資格を活かせる仕事
- 外で働きたい・健康を維持したい希望のある人の仕事
- いつも家でしている家事力を活かした仕事
過去にしていた仕事の経験を活かせる仕事
事務職で働いていた方なら「データ入力」や「経理」の仕事が人気です。
パソコン作業がメインとなるため、目が疲れてしまうこともありますが、「手軽で気楽にできる」と60代には根強い人気があります。
持っている資格を活かせる仕事
教師免許を持っている方なら「家庭教室の補助」や「講師」、簿記を持っているなら「事務」「経理」など、持っている資格を活かして働いている人が多いです。
また、車や機械整備、保健福祉士も需要がある仕事のひとつです。
外で働きたい・健康を維持したい希望のある人の仕事
会社やビルなどの「清掃」や、スーパーの「品出し」などの軽作業で軽い運動を兼ねた仕事が、60代から健康維持や外で働きたい人にとって人気が高いです。
ほかにも工場での箱詰めやシール貼りなどといった「ライン作業」や、男性であれば「宅配業務」を請け負う人も多くいます。
いつも家でしている家事力を活かした仕事
介護施設や学校・保育園などの給食での「調理補助」や「食器洗浄」、また主婦の経験を活かして「家事代行」にチャレンジする方が多いです。
ほかにも「ハウスクリーニング」やホテルでの「ベッドメイキング」で活躍している女性が大勢いますよ。
60代以上のシニア世代が歓迎されている仕事とは
60代以上のシニア世代が歓迎されている仕事はあるのか、いざ探し始めると不安になりますよね。
60代以上の方が実際に活躍されていて、歓迎されている仕事の傾向を紹介します。
人生経験の多さを活かせる仕事
60才以上の方は、人生経験が豊富です。
その経験は、若い人たちではどれだけ努力しようにも得られるものではありません。
逆に言えば、今まで積み重ねてきた人生経験を武器にして、仕事として活かせることができます。
豊富な人生経験を活かせる職場として、
- 家事代行
- 介護施設・福祉施設
- 冠婚葬祭
- お客様相談の窓口
などの仕事が人気があります。
家事代行は、専業主婦経験が長い女性にとても人気の高い仕事。
「今まで働いたことなんてない」「資格もスキルもないけど働けるの?」という人ほど、実は活躍ができる仕事です。
仕事内容は主に「炊事」「掃除」が中心となっています。
介護施設・福祉施設での仕事は、高齢の利用者が自分たちの親世代や年齢が近いこともあり、「相手の気持ちに寄り添うことができる」と60代以上の雇用が積極的に行われています。
思いやりの気持ちを持って接することができるので、利用者にも安心感を与えられる存在になります。
また「自分も近い将来お世話になるかもしれないから」と、下見を兼ねて働いているという方もいますよ。
冠婚葬祭は、人生経験が豊富な60代以上だからこそ適性が高いといえる仕事です。
とくに葬儀に関しては、若い人では経験があまりないため亡くなった方の親族の気持ちに寄り添え切れないことも多く、逆に不安にさせてしまうケースも。
しかし60代以上の方は精神面だけではなく、必要な手続きや準備物などフォローも的確にすることができる以上に、存在だけで安心感を与えることができます。
お客様相談などの相談室は、さまざまなクレームを対処するのが仕事ですが、まずは何よりも「相手の話をよく聞く」ことが重視されます。
クレーム対応は事務的に淡々とこなすのではなく、相手の気持ちに寄り添いながら対応することで最小限に相手の怒りを抑えることができるので、経験豊富な60代の方が抜擢されています。
時間を活用できるメリットを活かせる仕事
60才を過ぎると子供も独立し、時間に余裕がある人が増えてきます。
また体力面に不安や心配もあり、フルタイムで働くよりも週に2日から3日、1日4時間程度のアルバイト・パートで働きたい人が多いです。
- 早朝勤務があるコンビニやファストフード
- 新聞配達
- スーパーでの品出し
など、短時間でも早朝から働ける職場での需要が高く、働く人にとっても「気軽にできる」と人気のある仕事です。
未経験OKな仕事
未経験OKで募集している仕事は年齢制限もあまりないので、60代以上でも多くの方が活躍しています。
男性では警備員、女性では清掃やコールセンター、給食業界などで働いている方が多いです。
60代以上のシニア世代におすすめの求人の探し方
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